「誠実に生きる」とはどういうことか

私の信念の一つに「誠実に生きる」ということを掲げている。

この誠実という言葉には「私利私欲をまじえず、真心をもって人や物事に対すること」という意味がある。

簡単に言えば、相手に誠意を持って接するということだ。

ただ、これではやや抽象的すぎて具体的性に欠ける。

そこで今回は、私が考える誠実な生き様について語ろうと思う。

自分自身が誠実でありたいと願う人、または相手にどのようにしたら誠実と思われるのか知りたい人。

そのような人は是非参考にしてもらいたい。

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約束を守ることの大切さ

まず初めに、私が思う誠実とは、ずばり約束を守るということだ。

これを聞いて「何だそんなことか」とがっかりした人は素晴らしい。

あなたは周りから十分に誠実だと思われている可能性が高い。

何故なら、近年では、この約束を守るということを平気で破る人が非常に多くなっているからだ。

あなたも「ドタキャン」という言葉を聞いたことがあるだろう。

もはや説明する必要もないほどに、現在はこの言葉が定着している。

私はこの言葉が嫌いだ。

この言葉からは、約束を破ったことで生じる申し訳ない気持ちや、もどかしさ、いたたまれなさなど、それら全てを帳消しにするような軽々しさを感じてしまう。

本来、一度交わした約束を直前で破るという行為は、このような軽い言葉で済ましていいものではないのだ。

一度でもドタキャンをされたことがある人ならわかると思うが、あれは非常にやりきれない気持ちを心に残す。

ドタキャンされた直後は腹立たしく感じるが、徐々に自分が軽率に扱われたことへ対する悲しみが増してくる。

しかし、それを相手に伝えることもできず、心に残ったモヤモヤ感をずっと引きずる羽目になってしまう。

ドタキャンとは、相手の信頼を踏みにじるだけでなく、心にまで傷を負わせるものなのだ。

中には、ドタキャンされた原因が自分にあるのではないか、と思い詰める人もいるだろう。

だが、それは大きな間違いだ。

一度交わした約束をドタキャンすることは、100%相手が悪い。

もちろん、その原因が本当に体調不良や緊急トラブルなどの場合は仕方がないだろう。

しかし、そんなことは早々に起こることではない。

もし、相手が本当に申し訳ないと思っているならば、後日何かしらの償いがあるはずだ。

それがない場合、あなたは間違いなく相手から軽く見られている。

考えてみてほしい。

あなたが逆の立場だとして、どうしてもドタキャンせざるをえない場合、その相手が大切な人ならば、相手に悪く思われたくないと考えるはずだ。

ドタキャンの理由を必死に弁明、謝罪し、相手にどうにか自分の誠意を示そうとする。

それもなく、単にメールの一文で済まそうとするのは、相手はあなたをどうでもいいと思っているからだ。

さすがにそれは言いすぎかもしれないが、最悪の場合、あなたとの関係が悪化しても良い、と考えていることには変わりない。

ただし、ドタキャンでも連絡があるならば、まだマシな方だ。

中には、相手に何の連絡もせずに約束をすっぽかす非常識な人間もいる。

このような人間には、もはや弁明の余地はない。

あなたが関わりを持つだけ損をするだけだ。

そんな人とは早々に縁を切るべきである。

乗り気でない誘いは断る

前述したように、一度交わした約束を破ることは非常に不誠実な行為だ。

相手の信頼を失うだけでなく、最悪の場合、そのせいで関係が壊れてしまうこともある。

たが、これを防ぐ方法は至極簡単だ。

それは、最初から約束しなければいいのである。

約束をしても後から断るのは、結局のところ、元から乗り気ではないということ。

【「自分で決断する」ことは人生で一番大切なことである】でも語ったように、約束を交わす時のポイントは、心がときめくがどうかだ。

約束を交わす時に、少しでも心に引っかかることがあるのなら、それはあなたの本心ではないということ。

しかし、多くの人は、それでも約束を交わしてしまう。

それは何故なのだろうか。

その理由は二つ

一つは相手を打算的に見て判断してる場合。

『この人と関係を保っていれば、自分に何か利益があるかもしれない』

約束を交わす時、そのような考えが頭によぎる。

だが、それは自分の本心を疎かにした決断であるため、時間が経てば経つほど約束したことを後悔することになる。

そしてもう一つ。

それは断ることによって、自分が悪く思われたくないという気持ちだ。

相手の誘いを断るのは、非常に労力を伴うこと。

断ることで、どうしても相手に罪悪感や負い目を感じてしまうからだ。

しかし、そこでなあなあに了承しても、それは何の解決にもならない。

何故なら、このパターンこそが最もドタキャンに繋がる可能性が高いからだ。

自分が悪く思われたくない、相手を傷つけるのは悪い。

そう思って、その場はとりあえず約束を交わすのだが、結局のところ後で断ることになる。

自分の本心とはかけ離れた気持ちで約束したのだから、当然の結果といえるだろう。

ここで一つ、とても大切なことを伝える。

相手の誘いを断る時に、相手を傷つけないで断る方法は存在しないのだ。

どんなに体のいい言い訳をしたところで、相手は多少なりとも傷ついてしまう。

だが、「一度交わした約束を後から断られること」と「その場で断られること」では、傷つく度合いに雲泥の差がある。

前者の度合いを「9」とするならば、後者はわずか「1」で済む。

それほどまでに、後から断られるということは精神的ダメージが高いのだ。

だからこそ、乗り気でない誘いにはその場で断る」ということが、相手に対して最も敬意を表する対応となる。

前述した二つの理由の両方に共通することは、自分の気持ちに正直になっていないということだ。

自分の気持ちに焦点を当てるのではなく、打算やその場を切り抜けることばかりに焦点を当てるから、後から約束を交わしたことを後悔することになる。

そうではなく、約束する時はもっと自分の気持ちを深く追求するべきだ。

やはり乗り気ではない誘いには最初から約束しないこと、これが何よりも大切である。

無視は最終手段

ここまで、乗り気でない誘いには最初から約束しないことが大切だと語ってきた。

しかし、どうしても断り切れずに、後から断りの連絡をしなければならない場合もあるだろう。

特に、異性からの誘いには、その場で断ることができず、仕方なく後からメールなどで断りの連絡を入れることが多いと思われる。

アプローチを多く受けるモテる人なら、尚更その回数も多くなるはずだ。

本来なら、その場で誘いを断ることが望ましいが、異性間ということで同性同士よりも断りにくいのは仕方がないだろう

ただ、昨今では「既読スルー」という言葉が流行るように、連絡も入れずに無視で済まそうとする人が非常に多い。

私は、これは不誠実の中でも最も卑怯な行為だと思っている。

前項でも述べたが、相手からの誘いを断る時に「相手を傷つけないで断る」ことは不可能だ。

しかし、誘う方もそのことは十分に承知している。

それでも勇気を振り絞り、あなたに誘いを掛けているのだ。

だとすれば、誘われた人間も、その誘いには誠意を持って答えることが最低限の礼儀だろう。

恐らく、多くの人が勘違いしていることは、無視することで断ったことが伝わったと思っていることだ。

たしかに、ある程度察しのいい人ならば、無視された時点で自分には気がないということがわかるだろう。

だが、その価値観を全ての人に押しつけるのは、あまりにも酷である。

【恋愛依存(片思い)の恐怖と克服方法】でも話した通り、恋の副作用に掛かっている状態では、人は物事を冷静には判断できない。

あなたが連絡しないことで、その人はますます恋の深みにハマっていくことになる。

最悪の場合、そのせいでストーカーになってしまうかもしれない。

実のところ、ストーカーになる原因のきっかけは、相手の無視から始まることが多いのだ。

それを防ぐためにも、興味のない相手にはしっかりと断りの連絡を入れることが大切だ。

あなたは恋愛対象として見れない、私はあなたに興味がない。

自分には気がないことをしっかりと相手に伝えるべきである。

相手に断りを入れることは、決して相手を否定することではなく、相手にけじめをつけさせることなのだから。

このけじめをつけられないがために、人はストーカーにまで発展してしまう。

あなたの思いを正直に伝えることは、相手を解放することである。

その思いを伝えてもなお、相手からのアプローチがあった時にこそ、初めて無視という行為が許される。

最初から無視をすることで得られるのは、あなたの一時的な自己保身だけだ。

それは長い目で見れば、あなたにも相手にも良いことは何もない。

まずはしっかりと相手に気持ちを伝える。

あなたが思っている以上に、多くの人はすんなりとあなたの気持ちを受け入れてくれる。

無視という行為は最終手段

どうか、そのことをくれぐれも忘れないで欲しい。

誠実に生きることは簡単

以上のように、誠実に生きるということは、意識すれば誰にでも実現可能なことだ。

約束を守る、という一見して簡単そうなことでも、昨今ではそれをできない人が数多く存在する。

だからこそ、そのことを守るだけでも、あなたという存在価値は十分に高いといえるだろう。

それはやがて多くの人の信頼を勝ち取り、あなたという人間性をますます高めてくれるはずだ。

どうか、一度交わした約束を守る気持ちを大切にしてもらいたい。

あなたのような誠実な人間が一人でも増えることを、私は心から願っている。

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