アイドルの恋愛禁止はなぜ必要なのか・続

現在、世間では須藤凛々花の一件から「アイドルの恋愛禁止ルール」についての是非が問われている。

以前、当サイトでも【アイドルの恋愛禁止はなぜ必要なのか】という記事を書いたが、あれ以来この記事へのアクセス数が増えている。

つまり、それだけ世間はこの題材について関心が高いということだ。

ネットで賛否の意見を見ると、アイドルファンの間では「必要」だと答える者が多く、そうでない層は「不要」だと答える者が多い。

やはり、アイドルに興味のない一般人からすると、アイドルの恋愛禁止は異常だと感じているようだ。

反対派の意見は主に「アイドルだって普通の女の子」「人権侵害」「騙される方が悪い」といった感じだろうか。

どれも一見すれば真っ当な意見に聞こえるが、私は断じてアイドルの恋愛禁止は必要派である。

アイドルの恋愛禁止の重要性については前の記事でも説いたことだが、あの記事はどちらかというとビジネス的視点で書いている。

そこで、今回は前回の補足ということも含め、アイドルの恋愛禁止について私の主観的な意見を書きたいと思う。

ただ、読む前に一つだけ注意してもらいたいことがある。

それは私がアイドルファンではなく、一般の層に属しているということだ。

この前提を書いておかないと、私の意見は全て「私情」を挟んだ意見だと思われてしまう。(そもそもアイドルに投資できるほどの資金はないが……)

そうではなく、アクマで一般人の中にもアイドルの恋愛禁止は必要だと感じる者もいる、ということを忘れないでもらいたい。

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アイドルとファンの関係は恋愛禁止で成り立っている

私は、最近のアイドルは自分の立場を勘違いしている者が多いと感じている。

須藤凛々花の一件で、その思いはさらに強くなった。

彼女は恋愛禁止ルールを破ったことに対し、以下のように返答している。

「恋愛禁止ルールで我慢できる恋愛は恋愛じゃない」

この発言からわかるように、恋愛禁止ルールを破ったことに対して、ファンに全く謝罪の念がないということだ。

恋愛禁止ルールを破るアイドルは「ファンによって支えられている」という自覚がまるでない。

大方、「私の魅力にファンが勝手についてきている」とでも思っているのだろうか。

自分がアイドルでいられるのはファンがいてこそ。

この前提条件を全く認識していないように感じるのだ。

アイドルという職業に限った話ではないが、イメージをウリにしている職業はファン(客)がいなければ成り立たないのである。

そのことをちゃんと理解しているアイドルならば、恋愛禁止ルールを破ることはファンを侮辱することと同義である、と気づけるはずだ。

もちろん、いくらファンに支えられているといっても、必要以上に媚びる必要はない。

プライベートと仕事では、別の顔があるのは人間として当然のこと。

しかし、アイドルが恋愛禁止ルールを破ることは、アイドルファンの存在意味自体を覆す大問題なのである。

そもそも、アイドルはファンがなぜ自分達を応援してくれるのか、そのことをちゃんと理解していない気がする。

ファンが応援する理由は、そのアイドルに「彼氏がいない」という前提条件があるからだ。

もちろん、純粋に好みの子を応援したいという気持ちもあるだろうが、多くのファンは「恋愛禁止」という保証があるからこそ応援している。

応援するということは、CDやグッズ、コンサート遠征など、その子のために多くの労力とお金を費やすということだ。

しかし、これが最初から「彼氏持ち」だとわかっていたら、果たしてここまでするだろうか。

いや、絶対にそうはなっていないだろう。

どんなに表向きは純粋に応援していると言っても、やはり内心では「その子とお近づきになりたい」という気持ちがあるからだ。

ファンからすれば、ほんの数秒しかない触れ合えない握手会でさえ、これ以上ないほどの至福の一時なのである。

だからこそ、どんなに可能性が低いとわかっていても、「恋愛禁止」という保証のあるアイドルには大金を費やせられるのである。

いうなれば「恋愛禁止」はアイドルとファンとの間に行われる等価交換と言ってもいい。

ファンは「お金」と「労力」を、アイドルは「恋愛禁止」を掛けて、お互いの関係を成り立たせている。

言い方は悪いが、お互いの利害を絡めた「契約」である。

つまり、アイドルが恋愛禁止ルールを破る事は、一方的にこの契約を破棄するということだ。

よって、アイドルが恋愛禁止を破ることはファンの存在自体を否定するのと同じことになる。

これは「裏切り」以外の何者でもないだろう。

ファンが怒るのは至極当然のことだ。

恋愛禁止ルールに反対する人達への言及

恋愛禁止ルールを肯定すると、決まって冒頭で述べたような反対意見を言う者が現れる。

いい機会なので、その意見についても言及しておきたい。

まずは「騙される方が悪い」について。

この意見を言う人達曰く、アイドルに限らず水商売の子だって裏では恋人を作っている子もいるのだから、アイドルだけを特別視するのはおかしい、ということらしい。

たしかに水商売の子も、客の恋心を利用している点ではアイドルと似ているかもしれない。

しかし、私は水商売とアイドルでは全くベクトルが違う職業だと思っている。

なぜなら、水商売の人達は客と直接接しているからだ。

どんなに愛する恋人がいようが、仕事をしている間はお客にも恋人と同じように接しなければならない。

その精神的労力は想像を絶することだろう。

それに比べ、アイドルは数秒間の握手会はあれど、基本的にファンは接触することが許されない。(さらに周りにはスタッフも付いている)

両者は客との物理的距離に明らかに差がある。

仮に水商売の子に恋人がいたとしても、客としてはサービスの代価は十分受け取っているのだから、まだマシだろう。

しかし、アイドルに関しては、ファンはアイドルの恋愛禁止という対価として労力やお金を投資しているのだ。

それを破られれば、今まで自分が捧げてきたものは全て「無意味」になってしまう。

自分は一体今まで何のために応援してきたのか……。

その絶望は計り知れないだろう。

そもそも、このような反対意見を言う人達はなぜアイドル側の視点でものを言うのだろうか。

契約の観点から言えば、どう考えてもルールを破ったアイドル側が悪いのは明白だ。

被害者はファンである。

結局のところ、反対意見の人達は他人事であるからこそ、どうとでも言えるのだ。

だからこそ、アイドルが恋愛したくらいで叩かれるのは可哀想、という発想になるのだろう。

だが、これだけは覚えておいてもらいたい。

本当にアイドルのことを思うなら、恋愛禁止ルールは推奨するべきなのだ。

前述したとおり、多くのアイドルファンは「恋愛禁止」という保証があるからこそアイドルを応援している。

もしこのルールがなくなれば、アイドルという職業自体が成り立たなくなるだろう。

よって、本当にアイドル全体のことを考えるならば、ルールを破ったアイドルには徹底的に厳しく処罰し、その他のアイドルが潔白であることをアピールする必要がある。

うやむやにしていては、それこそ他のルールを守っているアイドルが可哀想だ。

恋愛禁止を反対する者達にとっては、アイドルを擁護しているつもりかもしれないが、長い目で見れば、それはアイドル文化そのものを衰退させることに繋がるのだ。

次に「アイドルだって普通の女の子」「人権侵害」などの意見についてだ。

この意見は、そもそも全く見当違いである。

なぜなら前提が間違っているからだ。

この反対意見では、あたかもアイドルがアイドル業を強制的にやらされているように聞こえてしまう。

しかし、決してそんなことはない。

その子にアイドルをやれ、などとは誰も強制していない。

今のアイドル達は自分でオーディションに応募し、何百人という中から選考をくぐり抜けてきた。

アクマで皆、自分自身でアイドルになることを選んでいる。

もし、どうしても恋愛禁止に耐えられないというのなら、それはその子にアイドルとしての資質がないということ。

それならば、すぐに辞めた方が本人のためにもファンのためにもいい。

恋愛禁止でもアイドルをやりたいという子は他にも大勢いるのだから。

無理してアイドルなどやらずとも、他の子に席を譲ってあげればいいのだ。

つまるところ、恋愛をしたければ最初からアイドルなんてやらなければいいのである。

何度も言うが、アイドル業は恋愛禁止というルールによって商売が成り立っている。

多くの男は最初から彼氏持ちのアイドルになど投資したいと思わないのだから。

「アイドルを選ぶからには恋愛は諦める」その覚悟を持てる子だけがアイドルをやればいいのである。

「アイドルとしての地位や名誉も得たい、でも恋愛もしたい」

これはその子の単なるワガママである。

そんなワガママのせいで、アイドル全体のイメージを下げることは決して許されないと私は思う。

以上が私が思うアイドルの恋愛禁止についての意見だ。

このように、アイドルがアイドルで居続けるためには、恋愛禁止ルールは切っても切り離せない要素だと私は思っている。

今後のアイドル業界を活性化するためには

昨今は本当にアイドルのスキャンダルが多い……。

これは一つに、運営側の管理の甘さが原因だと思っている。

ひどい場合は、恋愛スキャンダルが発覚しても公式で何も触れず、なあなあにしてやり過ごそうとするパターンもある程だ。

これではファンの不信感が募るばかりだ。

恋愛禁止を掲げている以上は、そのルールを破ったアイドルにはもっと厳しく処罰すべきだ。

それができないのなら、最初から「恋愛は自由だ」と堂々と公言するべきである。

恋愛は自由だと公言したうえで、それでも応援してくれるファンだけを求めればいい。

さんざんファンは恋愛禁止だからこそついてくると言ったが、中には彼氏がいても応援するという聖人気質のファンもいるのだ。

そういうファンのみを対象としてアイドル活動をすれば良い。

ただ、恐らくは今より売上が落ちると予想されるが……。

いずれにせよ、恋愛禁止ルールをウリしている以上は、ルールを破った子が現れた時には、運営はファンに謝罪するのが最低限の礼儀だろう。

間違っても、開き直ってアイドルを擁護するような真似はしてはいけない。

最後に、全国のアイドルファンに向けて一つだけ伝えたいことがある。

もし今後、自分の応援しているアイドルに恋愛が発覚したら、その時はすぐにその子のファンを辞めた方が良い。

表向きは「ファンのおかげ」と言いながら、裏では平気でファンを裏切っている。

そんな子に、これ以上あなたの時間やお金を捧げる必要はない。

今まで投資してきた分の悔しさはあるだろうが、そこで続けてもさらにあなたは深みにハマっていくだけだ。

今後、そのアイドルが心を入れ替えることは絶対にないのだから。

そういう子は一時的には謝罪しても、時間が経てばまた同じ事を繰り返す。

なぜなら、その子の本質はもはやアイドルではないのだから。

どうせ応援するのなら、そのような子ではなく、恋愛禁止ルールをちゃんと守っているアイドルを応援してあげてほしい。

それが本当の意味でのアイドル業界の活性化に繋がるのだから。

どうか、あなたの貴重な時間を無駄にしないように、後悔のないファン活動を続けてもらいたい。

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