恋愛依存(片思い)の恐怖と克服方法

恋をすると世界が輝いて見える。

どんなにつまらない日常を送っていたとしても、恋をすれば一瞬で世界が変わる。

ふと気づけば、頭に思い浮かぶのは、いつも彼女(彼)の姿……。

好きな人のことを考えているだけで、胸が高鳴り、心が高揚感で満たされる。

幸せだ……。

恋とは、そのことを肌で実感させられる、まるで魔法のようなもの。

だが、その魔法は同時に、人を苦しめる副作用を持つ。

その副作用によって、人は立ち直れないほどの心の痛みを受けることになる。

もし、あなたにもそんな心当たりがあるのなら、一度はこの記事に目を通してほしい。

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恋の副作用

恋をすると幸せになれると書いたが、それは恋焦がれている時の話だ。

残念ながら、人はそれだけでは満足できない。

最初はただ相手のことを想っているだけで満足していた気持ちが、徐々に相手を欲しいと思うようになる。

自分はこんなにも相手のこと想っているのに……何故この気持ちが届かないんだ。

そうしてやりきれない気持ちが募り、段々と心がせつなくなる。

これがいわゆる片思いであり、恋愛依存の始まりである。

恋愛依存になってしまえば、あれだけ相手のことを想うだけで幸せだった気持ちが、今度は逆に辛くなってしまう。

常に相手のことが頭から離れず、何も手につかない……。

最悪の場合、そのことで失業や命を落と人まで現れる。

普通の状態ならありえないことだが、恋に落ちると人は物事を冷静に判断できない。

まさに恋は盲目だ。

この状態になってしまえば、もう抗うことはできない……。

かくいう私自身、この片思いのせつなさには非常に苦しめられた……。

その影響で、体重が10キロ以上も痩せてしまった。

恋を侮ってはいけない……。

恋とは、それほどまでに強大な副作用を持っている。

恋愛依存の原因

前述したように、恋愛依存の状態は非常に危険だ。

その影響力は、時に人生を壊すことさえある。

では、何故このような事態が起こるのだろうか。

その原因は相手のことを美化しているからだ。

美化とは、相手のことを考える時間が多くなることから始まる。

最初は相手のことをそこまで好きではなかったはずのに、彼女(彼)と接するにつれ、段々と相手のことを考える日が多くなっていく。

一目惚れでない限り、多くの人がこのパターンを辿るはずだ。

しかし、実はこの時点で、すでにあなたの心は相当危険な状態にある。

何故なら、あなたが想う意中の相手は、あなたの頭の中で確実に「美化」されているからだ。

私の片思いもそうだった。

私の片思いの相手は、いわゆる悪女と呼ばれる女性だった。

そのことを知ったきっかけは、彼女の友人からその事実を聞かされたことだ。

友人は私の片思いの相手が、裏では複数の男と関係を持っていることを教えてくれた。

しかし、相手を美化していた私は、そのことを受け入れることができなかった。

だが、友人から彼女のSNSを見せられ、そこに載っていた複数の男の写真を確認した後では、もはや信じるしかなかった……。

とてもショックだった……。

私の中の彼女は、とてもか弱い女性で、複数の男を手玉に取るような人にはとても見えなかったから……。

本来ならば、このように相手の嫌な部分を知ってしまえば、その相手には幻滅するのが普通だろう。

しかし、恋の副作用に掛かっている状態ではそうはならない。

彼女の事実を知った後でも、私は「本当の彼女はこんな人ではない」「きっと悪い奴にたぶらかされていたんだ」などと、彼女を擁護することになる。

そう思いつつも、彼女が他の男と遊んでいる姿を想像しては、泣きたくなるほどのせつなさを感じ、憂鬱な日々を過ごしていた。

結局、私はこの気持ちを一年ほど引きずることになる。

恋愛依存の治し方

私の体験のように、一度恋の副作用に掛かってしまったら、それを治すには相当な労力を必要とする。

そのような人の思考パターンは、彼女(彼)以上の相手は存在しない」というものになるからだ。

これは片思いだけではなく、失恋し、振られた相手を諦められない状態にもなることが多い。

この思考の危険なところは、その相手が自分の全てのようになることだ。

彼女(彼)さえいれば他に何もいらない。

このように凝り固まった気持ちを正常に戻すには、生半可なことでは戻すことはできない。

そのために必要なことは、まずはじっくり時間を掛けることだ。

何度も何度も相手のことを考え、その果てに行き着いた恋愛依存。

この気持ちを戻すためには、恋愛依存に掛かった時間と同じくらい解く時間も必要なのだ。

そして、それと同時に大切なことは、新しい恋へ進む気持ちだ。

私自身、恋愛依存を払拭できたきっかけは、彼女以上に素晴らしい相手に出会ったからだ。

その時、私は初めて「彼女じゃなくても夢中になれるんだ」ということを実感できた。

再度言うが、あなたが想いを寄せる相手も確実にあなたの中で美化されている。

あなたが夢中になれる相手は「彼女(彼)しかいない」ということは絶対にありえない。

あなたが今、恋愛依存の状態に陥っているのなら、このことは信じられないかもしれない。

だが時間を掛け、新しい人に出会えれば、必ずあなたの恋愛依存は払拭される。

どうかその日まで、信じて待っていてほしい。

恋愛で大切なこと

ここまで恋愛依存の対処法を説明してきたが、本来はこのような状態になる前に食い止めることが大切だ。

あなたが魅力的だと感じた相手に好意を抱くことは仕方がないこと。

しかし、その気持ちは「好意」の段階でなんとしても食い止めるべきだ。

一度でも好き」という気持ちに発展させてしまえば、もう抗うことはできない。

「好き」という感情は、放っておけばあなたの心の中でどんどんと膨らんでいく。

相手の笑顔、相手のちょっとしたし仕草、相手の佇む背中姿。

好きになればなるほど、相手の全てが愛おしいと感じるようなってしまう。

それを食い止めるためには、「この気持ちは気のせいだ」「相手は本当は大したことない」と、何度も何度も自分自身に言い聞かせる必要がある。

これは本能に抗う行為なので、非常に大変な作業だが、そうしなければ、あなたは何度も辛く苦しい恋愛の副作用を味わうことになるだろう。

そしてもう一つ。

何よりも重要なことは【孤独を恐れないことの必要性】でも話しように、孤独を恐れないことだ。

重度の恋愛依存になる人は、この孤独を受け入れることができない傾向が強い。

人は誰しも根本的には孤独であること、そのことをまずはしっかりと認識することが大切だ。

そのことを認識すれば、たとえ片思いや失恋を経験しても、あなたが恋愛依存に溺れることはない。

最後に、それでも恋愛で悩んでいる人には、このことを伝えたい。

「恋愛とは、そうそううまくいくものではない」ということを。

運命の相手だと思って結婚した伴侶でさえ、今では離婚することも珍しくないのだ。

ましてや、それが片思いの相手なら、尚更うまくいかないのも当然のこと。

世の中の多くの名曲に、失恋ソングが多いことも、そのことを物語っている。

だからこそ、恋愛で悩まないで欲しい。

本来、恋愛とはもっと楽しいものなのだ。

辛いと感じているのなら、それはあなたにとってふさわしい相手ではないということ。

好きという感情は両思いになってから育んでいけばいい。

片思いの状態で必要以上に相手を美化し、「この人しかいない」などという考えは絶対にしてはならない。

そのことを頭に入れ、どうかくれぐれも一方的な依存ではなく、お互いがお互いを必要とする素敵な恋愛をしてもらいたい。

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