孤独を恐れないことの必要性

あなたは孤独について、どのような考えを持っているだろうか。

孤独は寂しい……。

孤独は辛い……。

一般的には、このように感じている人が多いと思われる。

たしかに一人でいる時は、心に溝ができたような空虚な気持ちを感じる時がある。

だが、孤独とは本当に悪いことなのだろうか。

いや、私はそうは思わない。

孤独とは、人間にとって必要不可欠な感情だと思っている。

もし、あなたが今孤独で辛いと感じているのなら、この記事は、あなたの孤独に対する価値観を変えるきっかけになれるはずだ。

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孤独を恐れる理由

人は何故、孤独を恐れるのか。

それは恐らく、一人でいると不安を感じてしまい、無意識に他人と繋がっていたいという欲求が湧き上がるからだろう。

太古の昔より、人間は集団を成して生きてきた。

これは一人で行動するよりも、集団でいた方が「狩り」や「食料調達」の協力を得られるメリットが大きかったためだ。

その時代に孤独でいることは、まさに「命」に関わる問題であり、孤独を回避することは、れっきとした生存戦略だったといえる。

このことが今でも私達のDNAに刻まれており、本能が孤独を無意識に拒絶するのだと考える。

しかし時代は進み、現在では、多くの人が一人で暮らすことに命の危機を感じなくなった。

単身世帯も増加し、昔のようなご近所付き合いが少なくなった今では、人との繋がりがますます稀薄になってきている。

それでも人は他人との繋がりを求め続ける。

このことは、昨今の「SNS」や「ネットゲーム」の流行からも読み取れる。

たとえ相手の姿が見えない仮想世界だろうとも、そこに相手が実在するのならば、人は孤独を打ち消すために繋がりを求めるのだ。

このことからも、人間とは基本的に他人との繋がりを求める生き物だということがわかる。

だが孤独とは、人と関わり合いを持てば解消できる、という単純なものではない。

孤独の正体

友達と一緒にいても何故か孤独を感じる……。

あなたもこんな経験があるのではないだろうか。

物理的に考えれば、自分の目の前に他人が存在しているのだから、孤独ではないはずだ。

にも関わらず、なぜ孤独感が強くるなるのだろう。

その理由は、相手との心の距離が遠いからだ。

もっと厳密にいえば、相手があなたのことを理解していないことが原因である。

人は、誰しも少なからず自分を理解してほしいという承認欲求がある。

この欲求を満たすためには、相手に自分のことを認めてもらう必要があるわけだが、心の距離が遠い相手ではその想いは叶わない。

それどころか、自分を認めてもらえない寂しさから、より一層孤独感が強くなってしまう。

孤独感を和らげるためには、相手が誰でもいいわけではないのだ。

どんなに多人数の中にまぎれても、誰一人としてあなたを理解する人間がいなければ、その孤独感が薄まることはない。

だからこそ、人は自分を理解してもらえる人間を必死に探し続ける。

しかし、その行動は、あなたという人間を否定することに繋がりかねない危険性を持っている。

孤独を恐れない必要性

孤独になることを恐れ、他人との繋がりばかりを求めれば、そこには必ず歪みが生じる。

それはあなたという自我を失うことだ。

孤独を極端に恐れる人は、より多くの人と繋がりを持って安心感を得ようとする。

そのため、いかに多くの友達(知り合い)を作るか、それが自分の基準となってしまうのだ。

その結果、他人に嫌われることを極端に恐れるようになる。

誰にでも愛想を振りまき、少しでも相手が不快に思う懸念があれば言葉を慎む。

これを協調性と呼べば聞こえはいいが、自我の観点から見れば、単に弱い心の持ち主なだけだ。

何故なら、人は皆違って当たり前だからだ。

孤独を感じるからこそ、人は他人とは違う自分の自我に気づくことができる。

どんなに仲の良い友達でも、血の繋がった家族だろうとも、人は相手の気持ちを完璧に理解することは難しい。

だからこそ自分の考えを相手に伝え、相手の気持ちを理解しようとする心が大切なのだ。

しかし、初めから相手に合わせることばかりを考えていては、いつまでたっても心を通わせられない。

それどころか、あなたが自分をさらけ出さないことで、あなたの自我はどんどん稀薄になってしまう。

それは自分の魅力をなくすことと同義だ。

本来、自分という自我をちゃんと持っているならば、誰にも嫌われずに生きていくことは不可能なのだ。

だからこそ、自分と同じ価値観の人間に出会えた時には、その相手を愛おしく思うのだろう。

どうか孤独を恐れないでほしい……。

世の中には、あなたの魅力をわかってくれる人が必ず存在する。

決して自分の自我を押し殺してまで、合わない人と一緒にいることに固執しないでもらいたい。

最後に、それでも孤独が恐いという人にこの言葉を捧げたい。

人生の最期は一人きり。

どんなに多くの人に見守られても、命の最期を迎える時は一人きりなのだ。

それはとても寂しいことかもしれない……。

しかし、これはあなただけではない。

人類の誰もが皆平等に通る道だ。

そう考えれば、孤独とは、人類にとって生まれながらに備わった使命なのかもしれない。

どうか孤独というものを特別なことだと思わずに、自分の自我を大切にしてもらいたい。

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