「良い上司」と「悪い上司」の見分け方

仕事をするうえで、上司の存在ほど重要なものはない。

その上司が自分にとって「良い上司」「悪い上司」か。

そのことを見極めることは、とても大切なことである。

なぜなら、上司の存在こそが、自分のパフォーマンスの鍵を握っているからだ。

良い上司の下で働けば、自分の持っている力以上のパフォーマンスを引き出せるが、反対に悪い上司に当たれば、たちまち無能の烙印を押されることになる。

特に、社会不適合者の人にとっては、そのことが顕著に表れる。

そこで今回は、私が今まで培ってきた経験を元に、「良い上司」と「悪い上司」の特徴を探り、その見分け方を紹介したい。

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「良い上司」と「悪い上司」の見分け方

社会不適合者である私は、今まで幾度となく職場を変えてきた。

社会不適合者であるがゆえに、一つの職場に長くいられないのだ。

しかし、そんな私でも、中には長く続く職場もあった。

「長く続けられる職場」と「すぐに辞めたくなる職場」、その違いは一体何なのか……。

そのことを自分なりに深く考えてみると、その大きな要因は上司の存在だと気づいたのだ。

当然、長く続けられる職場には自分にとって「良い上司」がおり、すぐに辞めたくなる職場には「悪い上司」がいた。

まずは「悪い上司」とはどのような人物なのか、そのことを具体的に説明する。

悪い上司とは、間違いなくやる気」を下げる上司のことだ。

注意の仕方が嫌みっぽかったり、部下に対して常にマウンティングを取って萎縮させるなど、その場の空気を悪くさせる者のことである。

数々の職場を経験してきた私だが、このような人物が上司の時は、必ずと言っていいほど仕事へのモチベーションが下がった。

結果として無能扱いされることになり、職場自体も長く続かない。

もちろん、それは単純に私が仕事ができなかったり、打たれ弱い性質なことも関係しているだろう。

しかし、そんな私でも「仕事ができる優秀な人材」として扱われる職場もあるのだ。

そういう職場には、必ず「良い上司」がいた。

もうお分かりの通り、良い上司とは、部下のやる気を上げる人物のことである。

その人がいるだけで場の雰囲気が和み、「この人の役に立ちたい」と心から思える上司のことだ。

良い上司の下で働けば、自然と仕事に対するモチベーションは高まり、自分の能力以上のパフォーマンスを発揮できる。

その結果、周りからの評価も高まり、おのずと会社への貢献度も高くなる。

まさに、上司と部下共にwin-winの関係になれるのだ。

【自分の才能を見つける方法】でも話したように、人には向き不向きがある。

不向きな仕事をさせても、それは本人のためにも会社のためにもならない。

部下の適性を見極めることは、上司としての大事な役目なのである。

よって、良い上司と悪い上司を見分ける最大の特徴は「部下のパフォーマンスを引き出せているかどうか」ということだ。

「良い上司」と「悪い上司」の仕事の価値観

私が思うに、良い上司と悪い上司では、仕事に対する価値観が全く違う。

良い上司は、仕事は仕事として割り切り、いかにして効率よく業務をこなすかを優先している。

それに対して、悪い上司は仕事を神格化している節がる。

例えるなら、それは「労働教」という名の宗教を崇めているような感じだ。

プライベートでは普通なのに、仕事になると人格が変わったかのように変貌する人は、まさしくそれに当たるだろう。

そういう人は、口調が変に厳しかったり、上下関係に異様なこだわりを見せるなど、業務以外のことにも、あえて「厳しく」するきらいがある。

恐らく、頭の中に「仕事は辛くなければいけないもの」という価値観が染みついているのだろう。

だからこそ、あえて向いていない仕事を部下に割り振ったり、非効率なやり方で仕事をさせるのだ。

もちろん、これはあくまで私の推測ではあるが、あながち間違ってないはずだ。

そう断言できるのも、過去にそのことを裏付ける出来事があったからだ。

それは以前、私が働いていた職場でのこと。

入社してすぐの研修を終え、想像していたよりもずっと大変な仕事だということを悟り、私がつい「大変ですね…」と口ずさんでしまった時のことだ。

私の言葉を聞いた上司は、にんまりと笑みを浮かべ、「そうよ!仕事は大変なのよ」と高らかに声を上げたのだ。

その時の上司の顔は、今でも鮮明に覚えている。

目をキラキラと輝かせ、まるで自分が誉められたかのようにイキイキとしていた。

その表情を見て、私は初めて「悪い上司」の仕事に対する価値観を認識した。

当然、この上司の下では長く続けられるわけもなく、私はすぐに辞めることになった。

悪い上司の下で働くなら、自分も同じ価値観を持っていなければ無理なのである。

「悪い上司」への対処方法

ここまで「良い上司」と「悪い上司」の特徴を話してきた。

あなたの職場にいる上司はどちらだっただろうか。

もし、あなたの上司が悪い上司だったのなら、きっと心底落胆したに違いない。

「良い上司の下で働きたかった……」

そう嘆き、自分の境遇を悔いたはずだ。

だが、仮にあなたの上司が悪い上司だとしても、そこまで悲観する必要はない。

なぜなら、世の中には「悪い上司」の方が圧倒的に多いからだ。

私の体感でいえば、良い上司と悪い上司の割合は2:8程度である。

つまり、悪い上司に当たる確率の方が格段に高いのだ。

だからと言って、悪い上司の下で働くことを受け入れられるかと聞かれれば、決してそうではないだろう。

では、悪い上司に当たった場合はどうすればいいのか……。

私は、その対処方法は二つしかないと思っている。

その方法とは、ずばり「逃げる」「戦う」かだ。

前述したように、悪い上司は仕事を神格化している。

この価値観を変えることは、並大抵のことでは無理だ。

ならば、いっそのこと自分から上司の元を去れば良いのである。

【辛いことから逃げるのは悪いことではない、それは強さだ】で話したように、逃げることは決して弱さではない。

本当の弱さとは、周りの目を気にして変化を恐れるあまり、苦しいとわかりつつも自分を無理矢理納得させることだ。

あなたが悪い上司のせいで、今も苦しい思いをしているのなら、すぐに逃げ出すことをオススメする。

それがあなたの心のため、ひいてはあなたの未来のためなのだから。

だが、そうは言っても人には事情がある。

私のように独身で非正規の人間なら逃げることも容易いが、家族持ちや正社員である人は、なかなかそうはいかないだろう。

だとすれば、選択肢は一つしかない。

それが前述した「戦う」ことだ。

誤解しないで欲しいのだが、戦うとは「上司に反抗しろ」という意味ではない。

むしろ、その逆で、仕事を精一杯頑張る」ということである。

職場とは、なんだかんだ言っても「仕事ができる人間」が優遇されるのだ。

たとえ人間性に問題があったとしても、仕事ができさえすれば誰も文句は言ってこない。

あなたが悪い上司を見返したいと思うなら、そういう立場を目指すしかない。

それこそが、悪い上司を黙らせる最大の方法である。

そして、もし将来、あなたが上司になった時には、自分の部下には同じ苦しみを味わわせないであげて欲しい。

悪い上司とは、えてして恐怖政治で人を従わせようとするものだ。

きっと、あなたも悪い上司の言動により、数々の心の傷を負ってきたことだろう。

しかし、恐怖政治では本当の意味での忠誠心は養えない。

それが通じるのは、自我のない子供のうちだけだ。

そんなやり方をしなくても、部下の立場を想いやり、部下のパフォーマンスを最大限に引き出すよう心掛ければ、おのずと信頼関係は生まれる。

あなたには、そのような「良い上司」になってもらいたい。

この記事に辿りついたあなたなら、きっと良い上司になれるはずだ。

将来、あなたが部下から信頼される良い上司になれることを、私は心から願っている。

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